スイカを見ると思い出す、ニコニコ笑顔の祖母 | 朝日新聞デジタル&w(アンド・ダブリュー)
よなよなハンコ

スイカを見ると思い出す、ニコニコ笑顔の祖母

消しゴムハンコ作家で、忌野清志郎さんの長女・百世(ももよ)さんの連載「よなよなハンコ」。そろそろスイカにかぶりつきたい季節? フルーツを食べていると、「このタネを植えたら、また収穫できるのかな?」な~んて、一度は考えますよね。それを実践したのが、百世さんのおばあさん。結果やいかに……!? 亡くなってしまったおばあさんとの夏の思い出。鼻の奥が少しツンとします。

    ◇

先週は涼しかったですが、また暑い夏がやってきそうですね。暑くなると、やっぱりスイカが食べたくなってくるなー!

私のなかでスイカと言ったら、浜松に住んでいた祖母のイメージがあるんですよね。

昔、祖母の家に遊びに行ったときに、ふとベランダの方を見たら、ひとつだけ植木鉢が置いてあったんです。
遠くから見るとただ葉っぱしか生えてないように見えた植木鉢。これから何か育つのかな~?と思っていたら、「あの植木鉢をみてきて!」と祖母に言われて。

行ってみたらなんと、大きな葉っぱに隠れて、すんごーーくちっちゃなスイカが生えていたんです! 部屋から眺めただけじゃ絶対分からない、直径1センチくらいのミニスイカ! それまでスイカって、大きくなったところしか見たことがなかったので、最初はこんな小さくてカワイイんだ!ってビックリしたんですよね。

祖母は、ミニスイカがなっているのを私に見せたかったみたい。私が目を丸くしているのを見て、ニコニコと笑っていました。

でも、なんでスイカを?って思ったら、祖母がスイカを食べたときに、試しにタネを植えて、毎日お水をあげていたら生えてきたらしいのです。植木鉢が小さかったからなのか、植えた時期が悪かったのか、これ以上大きく育たなかったみたいなのですが。

スイカも小さくてかわいかったけど、試しに植えたスイカが育って、それをうれしそうに話している祖母もとてもかわいかったんですよね。当時はもう101歳だったのに。だからスイカを見ると、そのときのミニスイカと祖母のはにかんだ笑顔がパッと浮かんできて、なんだかうれしくなってしまうのでした。

今回の消しゴムハンコは、もちろんスイカです! とても夏らしいハンコになりました〜。

あのミニスイカを食べたらどんな味だったんだろうなーと今になってスゴイ気になってきちゃいました。半分に切ったら中身はちゃんとスイカだったのかな?

育つ途中のスイカは検索すると見られますが、写真よりも実物を見た方がその小ささに驚くと思うので、スイカを食べたらタネを保存して来年育てるのも面白そうですね。

「緑の手」を持つ(らしい?)とたたえられる兄に、育ててもらおうかな~!

百世

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PROFILE

百世

消しゴムハンコ作家。東京都在住。
2013年1月より消しゴムハンコなどの創作活動を開始。
2014年4月、初の個展「一粒万倍 百世のモモ版画」を銀座のギャラリー403で開催。以後、忌野清志郎「ネズミに捧ぐ詩」の装画やファッションブランドZUCCaとの展覧会、CDジャケット、ロゴマーク、ドラマのタイトルバックやフェスのグッズなども手掛けている。
2018年10月には犬猫グッズの「わんコレ」からコラボ商品が発売された。
https://www.momoyo-hanko.com/

「シャイニング」を見て、こだまする兄妹の叫び声

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